広域モニタリングの概要
これまで経緯及び調査目的
1970年代~1980年代、わが国のサンゴ礁はオニヒトデの食害により大きな被害を受けました。その後、サンゴ礁は除々に回復していましたが、1998年には海水温の上昇などが原因とされるサンゴの白化現象が起き、再び大きな被害を受けました。また、開発に伴う陸地からの赤土琉出や生活排水などの人為的かく乱はさらに危機的な状況へと追い込んでいます。このようにサンゴ礁は自然的及び人為的に様々な影響を受け、絶えず変化している生態系と言えます。従ってサンゴ礁を保全していくためには、サンゴ礁の現状を継続して把握すること、つまりモニタリング調査が不可欠です。
広域モニタリング調査は、1983年度から1997年度にかけて毎年実施されていた、竹富町と八重山海中公園研究所の共同調査「石西礁湖およびその近隣海域におけるオニヒトデ及びサンゴ類の分布調査」を引き継ぐものとして、1998年度より、それまでと同様の調査手法によって環境省自然環境局(当時は環境庁自然保護局石垣自然保護事務所)と八重山海中公園研究所の共同調査として実施されてきました。2002年度からは環境省事業として財団法人自然環境研究センターが実施し、本年度で21回目を数えます。この間、調査地点の増減、変更があったものの、同一地域を同一方法でモニタリング調査したものとしては、国内で最も長く継続しているモニタリング調査の一つとなっています。
また、これらの動態予測には、石西礁湖のみならず周辺海域の情報を幅広く収集する必要があるために、1999年度からは新たに石垣島周辺と西表島周辺も調査範囲に加えてて調査を行っています。
調査の方法
調査は、各調査地点にGPSを用いて船で赴き、調査員2名がそれぞれ任意にスノーケリングによる15分間の目視観察を行い、海中からデータを収集する「スポットチェック法」を用いて行っています。
「スポットチェック法」は短時間に広い範囲を調査でき、使用する器材が少なく安価であることから、広域モニタリング向いている手法です。短所としては、被度の見積もり等を観察者が目視で行うため、結果が主観的になりやすい点が挙げられます。
調査項目
- サンゴ類の分布状況
・ 生存サンゴ類の被度
・ 生存サンゴ類の生育型
・ 卓状ミドリイシ類の最大直径
・ ミドリイシ類の新規加入 - サンゴ類撹乱要因の状況
・ オニヒトデ等サンゴ食動物の出現状況 - 白化現象の程度
- 生息環境
・ 水深、底質、透視度
・ シルト(微粒子)の堆積状況
広域モニタリング調査ポイント
石西礁湖では1983年より、石垣島周辺では1998年より、サンゴ礁のモニタリングを継続しています。ここでは、各調査地点ごとに、モニタリングの開始時からのサンゴの被度の変化をグラフで表しています。
また、調査地点の様子を示す水中写真も掲載していますのでご覧下さい。
サンゴ礁モニタリング調査結果
石西礁湖周辺海域、石垣島周辺海域でのサンゴ礁モニタリング結果の概要をお知らせします。



